無線(モービル)
◆現在の構成機材
・無線機 :八重洲 FTM-300D(50W)、MMB-98(モニタースタンド)、MLS-200-M10(外部スピーカー)
・アンテナ :コメット SBB0 (約30cm、黒)、コメット CSB-7900(1.58m:車両停車中に使用)
・マグネット基台 :第一電波工業 K708S(SMAからMPへの変換コネクタが必要)
◆アンテナのラジアルについて
SBB0はノンラジアルは433MHzのみ。145MHzはアースが必要。
車のボディにアース接続できるところが見当たらず、試行錯誤してカウンターポイズのようなラジアルアースをしてみた。
左の写真が、運転席の後ろあたりの屋根に設置したアンテナ。
・基台に接続した1m長のアース線2本を、屋根のモールの脇に前後1本づつ押し込む。
・アース線は基台の付近も浮き上がらないように屋根に沿わせる。浮いているとSWRが下がらない。
・アース線の線端は芯線が見えてるので、あらかじめ手近な塗料で塞いでサビを防止。
・アース線は、耐候性タイラップで複数箇所をモールに縛りつけて外れないように固定。
・アンテナ信号線は、スライドドア下端のドアパッキンの下部から上に向けて穴を開けてアンテナ信号線を取り込む。(雨水の侵入防止)
◆SWR計測結果(SBB0)
SBB0を使い、前述のラジアルアースをした現在の環境にて、nanoVNAで計測した。
懸念だった145MHz帯(アースが必要)のSWRも、十分下がり送信問題なしと判断。
図の見方
・黄色のグラフがSWR。下端が1.0で、縦軸の一目盛りが1.0/div。横軸は周波数。
・グラフ上の数字はマーカー。(以降はM1,M2などのように記載)
・nanoVNAの設定は JH4VAJ さんの情報を参考にしております。基板上にダイオードを追加しての電池残量表示も真似させていただきました。ありがとうございます。
(実験)アンテナに金属部品をねじ止めしてみる
SBB0は30cmほどの短めのアンテナですが、先端にシャックルという金具をつけると、計測結果が変化します。(金属クリップをつけても同様に変化しました)
シャックルをつけた状態が左の写真です。見かけ上、アンテナが長くなったような特性となるのか、低い周波数側に同調するようになります。
最終的には、走行中にシャックルが外れると危険なのでボツにしました。
VHF/UHF計測:100〜500 MHz
VHFは少し上の周波数帯のSWRが十分に低い。
そこで、1.5cmくらいの極小シャックルをアンテナ上部に付けると周波数が低い方に下がり、SWRがいい感じに下がる(2枚目の図)
後述のSWR,Power計測結果の表も参照してください。
・144 MHz(M1)、432 MHz(M2)。(M3は特に意味無し)
VHF計測:142〜148 MHz(2番めの図)
黄色い線でみるとSWRがおおよそ1.8ほど。
より高い周波数帯はSWRがさらに低いことが分かるが、これで良しとする。
ちなみに、シャックルを付けたのが2枚目の図。バンドプラン全体でこちらはSWRバッチリですね。
・バンドプラン範囲 = 144.0 MHz(M1)〜 146.0 MHz(M3)
・M2はM1とM3の中央(M4は特に意味無し)
UHF計測:420〜450 MHz(3番目の図)
SWRがおおよそ 1.3。
使用帯域全体で良い感じ(SBB0はUHFはノンラジアルアンテナ)
こちらは、シャックルをつけると少しSWRが上がる感じです。(2枚目の図)
・バンドプラン範囲 = 430.0 MHz(M1)〜 440.0 MHz(M3)
・M2はM1とM3の中央(M4は特に意味無し)
◆本体、マイク、スピーカーの設置
・本体:運転席と助手席の間のセンターコンソールの引き出し跡地へセット。(1枚目の写真の下部)
シート下部やトランクはスペースや放熱が厳しく設置は断念。
・マイク固定金具:突起部の無い金具へ変更。
トランシーバー付属の金具はつめ形状であり車内だと危ない気がしたので、Amazonで購入して変更。
・ステレオスピーカー接続:変換ケーブルを自作。
FTM-300Dはモノラル出力が2系統。ステレオスピーカーMLS-200-M10を持っていたので流用するため、ステレオミニプラグのL,Rのホット側だけをモノラル配線へ繋げるケーブルを自作。
・シガープラグ2個を増設して、ハンディ無線機とスマホの充電器を接続してます。
◆モニター部の設置
左の写真のルームミラーの右上がトランシーバーFTM-300Dモニター部。液晶パネルが3つ並んでます。
モニター設置にはMMB-98(吸盤)を使うが、エーモンのドラレコ用強力両面テープを吸盤につけてフロントガラスへ設置。(吸盤だけだと外れるため)
・車両は日産エルグランド(2013年式。E52型)
・ルームミラーはバックカメラ液晶モニター(日産純正オプション)
・ルームミラー左上は、レーダー探知機(セルスターAR-W55GA)。ルームミラー裏にオプションのフロントカメラを付けスカウター表示させた状態。(ドラレコもあるが、影になって見えない)
◆モニタースタンドの吸盤の固定方法
FTM-300Dのモニターは、純正オプションの吸盤で窓ガラスに固定します。吸盤はガラスにそのままではなく、エーモンのドラレコ用両面テープで固定しました。しっかりついてます。
吸盤の吸着力は元から期待してないのですが、吸盤で固定してもブラケットのプラスチック部分を時計回りとか反時計回りに捻ってみると動きます。プラスチック部分とゴム吸盤は根本で一体になっているだけです。これではモニター操作でしっかり感がないので、まずブラケットのプラスチックと吸盤の接点の円周上に両面テープを仕込んで回転しないようにしました。
◆SWR計測の覚書(アース試行錯誤結果)
コメットSBB0が、145MHz帯はアースが必要だが、ボディアースを取ることができず試行錯誤した時の計測結果。
SWR,Powerだけをデジタル表示で計測できる機材(Gam3Gear SW-33)で条件を変えながら計測。
ハンディ機の純正ホイップアンテナは本体を手持ちで使うことが条件だと聞いたので、トランシーバー本体の保持状態を記載。
なお、同じアンテナ設定でもnanoVNAの計測数値とは異なっている。nanoVNAはアンテナ単体で計測であり、このテスト機材はハンディトランシーバーとアンテナの途中に接続して実際に出力してのテスト。校正した機材ではないので比較は無意味であり、それぞれで相対的な変化の比較に限定して使うようにしている。